オピオイドの選択と処方 強オピオイドの処方

オキシコドン製剤

【特徴】モルヒネと比較して副作用は同等か、やや精神症状が少ない
【換算】経口オキシコドン10mg=坐薬モルヒネ10mg=経口モルヒネ15mg=静脈・皮下モルヒネ7.5mg/経口オキシコドン40mg=フェントステープ2mg

処方サンプル

経口投与

オキシコドン5mg×2→5mg×3→10mg×2…。頓用オキノーム散(1日投与量の6分の1)
1時間空けて反復可 1日4~6回まで
除痛が不十分であるか、副作用の管理に難渋したら、緩和ケアチームに連絡してください。

皮下・静脈投与

オキシコンチンが内服できない時の項目サンプルを参照

フェンタニル製剤

【特徴】モルヒネやオキシコドンと比較して便秘や眠気の副作用は有意に少ない。呼吸困難や咳には無効です。
【換算】フェンタニル皮下・静注600μg=フェントステープ2mg1枚(25μg/hr)=モルヒネ60mg内服

処方例

皮下・静脈投与

フェンタニル注のオーダーサンプル参照

経皮投与

当院の院内処方では、経皮吸収型フェンタニル製剤にはデュロテップMTパッチ(3日毎の張り替え)
基本的にはその他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用します。
例外的に専門家が数日観察できる環境であれば、初回投与も可ですが、保険適応外の使用法であり思わぬ呼吸抑制イベントのリスクがあります。
フェンタニル注との切り替え、他病院からフェントステープ例の紹介・持ち込みに対応するために換算表を以下に示しました。

フェントステープ1mg2mg4mg6mg8mg
デュロテップMTパッチ2.1mg4.2mg8.4mg12.6mg16.8mg
フェンタニル放出速度12.5μg/hr25μg/hr50μg/hr75μg/hr100μg/hr
フェンタニル 1日投与量0.3mg0.6mg1.2mg1.8mg2.4mg