- 症状緩和
口腔ケアを行うことで、口腔乾燥や粘膜の爛れ、感染などによる口腔内の不快感や疼痛を和らげることができる。 - 経口摂取支援
がん患者の終末期の経過をみると、全般的にがん患者のADLは末期まで比較的しっかりと保たれており、最後の1~2ヶ月で急速に低下するという特徴がある。食事は亡くなる5~10日前あたりから急速に困難となることが多い。最後まで口から食べることを支援するためにも、しっかりと口腔管理を継続して行うことが求められる。 - 感染制御
口腔内は非常に常在細菌が多く、種類も豊富な部位である。症状がなくても感染源となるようなう蝕や歯周病などの慢性感染病巣が高い頻度で存在し、局所感染、全身感染の原因となる可能性がある。特に誤嚥性肺炎は口腔常在菌がその起因菌の大半を占め、口腔内の衛生管理をすることで発生を抑えることができる。